韓国旅行で入国審査の列に並んで時間がかかってしまった経験はありませんか。そんなときに便利なのが、韓国の自動入国サービス「SES(Smart Entry Service)」です。入国時に一度指紋や顔を登録すると、次回からは有人のカウンターに並ばず、自動ゲートを使ってスムーズに入国できるようになります。日本の空港にある自動化ゲートと似た仕組みをイメージするとわかりやすいかもしれません。
とはいえ、初めてSESについて調べる方の中には、
- 「SES(Smart Entry Service)とは、そもそもどんな仕組みなの?」
- 「対象者や登録場所がよくわからない」
- 「仁川空港でどうやって登録するの?」
- 「SESを登録すればe-Arrival cardは申請しなくていいの?」
といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、韓国のSESの概要・対象者・登録場所・入国できる空港をわかりやすく解説します。あわせて、筆者が実際に仁川空港ターミナル2でSES登録をしたときの体験談や、SESとよく混同されがちな「ICN Smart Pass」との違い、e-Arrival cardとの関係についても軽くご紹介します。ICN Smart Passとe-Arrival cardの詳しい内容については、今後それぞれ別記事でまとめる予定です。
韓国のSES(Smart Entry Service)とは?
SES(Smart Entry Service)とは、韓国の空港で利用できる自動入国審査システムのことです。入国時にパスポート情報・指紋・顔写真を登録することで、有人の入国審査カウンターに並ばずに、専用の自動ゲートを使ってスムーズに入国できるようになります。
韓国への渡航回数が多い方や、到着後すぐに観光を楽しみたい方にとって、入国時の待ち時間を短くできる便利なサービスです。
SES(Smart Entry Service)の基本情報
- サービス名:SES(Smart Entry Service)
- 提供機関:韓国 法務部 出入国・外国人政策本部(Korea Immigration Service)
- 利用できる場面:韓国への入国審査(自動ゲート)
- 登録費用:無料
- 事前申請:不要(空港のカウンターでその場で登録)
SESの対象者・登録場所・入国できる空港
SESの対象者
日本から韓国へ旅行する方の場合、SESの対象となるのは「日本国籍を持っている満17歳以上の方」です。この条件を満たしていれば、観光目的の旅行者でも登録することができます。
満17歳未満のお子様はSESの登録対象外となるため、自動ゲートを利用することができません。そのため、お子様と一緒にご旅行される場合は、保護者の方も含めて有人の入国審査カウンターから入国する必要があります。ご家族で入国される際は、この点をあらかじめ知っておくと当日戸惑わずに済みます。
SESの登録ができる場所(2026年8月時点)
2026年8月時点で、SESの初回登録ができる場所は以下の空港の入国審査エリアです。
- 仁川国際空港(ターミナル1・ターミナル2)
- 済州国際空港
登録場所は今後増える可能性もあります。SESはまだ導入が進められている段階のサービスのため、当日の空港での案内表示もあわせて確認しながら進めるとよいでしょう。
SESの初回登録は、韓国に入国するタイミングでのみ受け付けています。事前のオンライン申請や予約は不要で、韓国到着後、パスポートを持ってそのままSESカウンターへ向かえば、その場で登録の案内をしてもらえます。
SESを使って入国できる空港・港
一度SESに登録すると、仁川空港や済州空港だけでなく、韓国国内の複数の空港・港で自動ゲートを利用して入国できるようになります。対象となっているのは以下の空港・港です。
- Incheon Airport(仁川国際空港)
- Gimhae Airport(金海国際空港/釜山)
- Gimpo Airport(金浦国際空港/ソウル)
- Jeju Airport(済州国際空港)
- Daegu Airport(大邱国際空港)
- Cheongju Airport(清州国際空港)
- Busan Port(釜山港)
- Incheon Port(仁川港)
ソウル以外にも釜山や済州島など、地方への旅行が多い方にとっても便利なサービスです。
【体験談】仁川空港ターミナル2でのSES登録の流れ
ここからは、筆者が実際に仁川国際空港ターミナル2でSESの初回登録をしたときの流れを、当日の様子に沿ってご紹介します。これから登録する方は、当日の動きをイメージする参考にしてみてください。
飛行機を降りたら、まずは空港内の「Arrival(到着)」の案内表示に従って進みます。通路や動く歩道を進んだ先に、検疫・入国審査エリアがあります。
入国審査エリアへ向かう手前に検疫(Quarantine)があります。係員の案内に従って通過し、入国審査エリアへ進みます。
入国審査エリアに着くと、レーンが以下の3つに分かれていました。
- 韓国籍(Korean Passport)
- 外国籍(Foreign Passport)
- SES(Smart Entry Service)
初回登録をしたい場合は、「SES」の看板と矢印に従って進む必要があります。うっかり「外国籍」のレーンに進んでしまうと、そのまま通常の有人入国審査になってしまうため、看板をよく確認しながら進むのがおすすめです。
「SES」の看板に従って進むと、初回登録用のカウンターがあります。順番が来たら、スタッフにパスポートを提示します。
続いて、両手の人差し指の指紋を機械に登録します。
指紋登録のあとは、顔写真の撮影です。カメラの方を向いて撮影します。
これで登録は完了です。完了すると、1歩後ろにある黄色い線に従って歩くよう案内されます。この黄色い線をたどると、すぐ横にある自動ゲートに到着します。
自動ゲートでは、パスポートを機械にかざし、指紋をスキャンし、カメラを見て顔認証を行います。認証されるまでその場で少し待つと、ゲートが開いて通過できるようになります。
ゲートを通過したら入国完了です。あとは通常の流れと同じく、手荷物受取所で荷物を受け取り、税関を通過して到着ロビーへ出ます。
筆者が仁川空港に早朝4時ごろ到着したときは、SESの登録カウンター自体が営業していませんでした。そのため、その回は通常の入国審査を受けることになりました。
その後、次の入国のタイミング(2026年7月・お昼の13:00ごろ)に仁川空港ターミナル2を利用した際は、カウンターが開いていたので、そのときにSESの登録を済ませることができました。このときはSES登録カウンターに誰も並んでおらず、飛行機を降りてからSES登録・自動ゲートでの入国まで含めて10〜15分程度と、非常にスムーズに手続きが完了しました。深夜や早朝の便を利用する場合は、その回の到着ではSES登録ができない可能性があることを、あらかじめ知っておくと安心です。
SESを利用した場合のe-Arrival cardについて
韓国への入国準備を調べていると、「SESを登録していればe-Arrival card(電子入国申告書)の申請は不要になる」という情報を見かけることがあります。ただ、現時点ではこの点について、はっきりとした情報が見当たらないというのが正直なところです。
そのため筆者は、念のためSESを使った自動入国のときにもe-Arrival cardを申請したうえで入国しました。制度の運用は今後変わっていく可能性もあるため、不安に感じる方は、SESを利用する場合でもe-Arrival cardをあわせて準備しておくという考え方もあります。
SESとは別のサービス「ICN Smart Pass」について
ここまでご紹介してきたSESは、韓国への入国をスムーズにするためのサービスでした。一方で、仁川空港では出国手続きを簡単にするための「ICN Smart Pass」という別サービスも用意されています。SESと名前が似ている部分もあるため、混同しないよう簡単にご紹介します。
ICN Smart Passは、パスポート・顔情報・搭乗券などを事前登録しておくことで、仁川空港での出国審査や搭乗ゲートなどの出国手続きを顔認証だけで済ませられるサービスです。名前のとおり仁川空港でのみ利用可能で、韓国法務部が運営するSESとは別のサービスとして提供されています。
SESとICN Smart Passの違い
2つのサービスの違いが一目でわかるように、以下の表にまとめました。
| SES | ICN Smart Pass | |
|---|---|---|
| できること | 入国がスムーズになる | 出国がスムーズになる |
| 運営 | 韓国法務部 | 仁川国際空港公社 |
| 利用できる場所 | 仁川空港以外でも利用可能 (ただし登録は仁川もしくは済州) | 仁川空港でのみ利用可能 |
| 事前準備 | なし (パスポートを持って登録カウンターに行くだけ) | あり (アプリでの顔写真・パスポート登録) |
ICN Smart Passでできること
ICN Smart Passに登録しておくと、仁川空港内の以下の場面で顔認証による手続きが可能になります。
- 出国ロビー(保安検査の列):Smart Pass専用レーンを利用できる
- セルフバゲージドロップ:チェジュ航空、ティーウェイ航空、ジンエアー、エアソウル搭乗時に利用可能
- 搭乗口:参加航空会社の一部のゲートで利用可能
(ターミナル1)チェジュ航空、イースター航空、エアプレミア、ティーウェイ航空、エバー航空、キャセイパシフィック航空
(ターミナル2)大韓航空、アシアナ航空、ジンエアー、エアソウル、エアプサン
韓国SES(Smart Entry Service)に関するよくある質問(FAQ)
ここでは、韓国のSESについてよく聞かれる質問をQ&A形式でまとめました。渡航前にぜひ確認しておいてください。
- SES(Smart Entry Service)とは何ですか?
-
SESとは、韓国の出入国管理機関が提供する自動入国審査システムのことです。パスポート・指紋・顔写真を登録しておくことで、有人カウンターに並ばず自動ゲートを使ってスムーズに入国できるようになります。
- SESの対象者は誰ですか?
-
日本から旅行される方の場合、「日本国籍を持っている満17歳以上の方」が対象です。17歳未満のお子様は登録の対象外となるため、お子様連れでご旅行される場合は、家族そろって有人の入国審査カウンターから入国することになります。
- SESの登録に費用はかかりますか?
-
SESの登録・利用は無料です。手数料はかかりません。
- SESの登録場所はどこですか?
-
2026年8月時点では、仁川国際空港(ターミナル1・ターミナル2)と済州国際空港の入国審査エリアで登録することができます。
- SESの登録に事前申請は必要ですか?
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事前のオンライン申請や予約は不要です。韓国到着後、有効なパスポートを持ってSESカウンターへ行けば、その場で登録の案内をしてもらえます。
- SESの登録はいつできますか?
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初回登録は、韓国に入国するタイミングでのみ受け付けています。到着後、そのまま入国審査エリア内のSESカウンターへ立ち寄って手続きを進める流れになります。
- SESが使える空港・港はどこですか?
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Incheon Airport(仁川国際空港)、Gimhae Airport(金海国際空港)、Gimpo Airport(金浦国際空港)、Jeju Airport(済州国際空港)、Daegu Airport(大邱国際空港)、Cheongju Airport(清州国際空港)、Busan Port(釜山港)、Incheon Port(仁川港)で、自動ゲートを利用して入国できます。
- SES登録をするとパスポートにシールが貼られますか?
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多くの場合、登録完了時にパスポートへ登録済みであることを示すシールが貼られます。運用方法は時期によって変わることがあるため、気になる場合は登録時にスタッフへ確認しておくとよいでしょう。
- SESに登録すればe-Arrival cardは不要ですか?
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「SESに登録していればe-Arrival cardは不要」という情報を見かけることはありますが、現時点でこの点についてはっきりとした情報は見当たりません。筆者はSESを使った入国のときも、念のためe-Arrival cardを申請しました。不安な方は、SESを利用する場合でもあわせて申請しておくと安心です。
- SESとICN Smart Passは何が違いますか?
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SESは韓国への入国をスムーズにするサービスで、韓国法務部が運営しています。一方、ICN Smart Passは仁川空港限定のサービスで、出国ロビーの専用レーンや一部の搭乗ゲートなどを顔認証で通過できるようにする仕組みです。入国用がSES、出国用がICN Smart Passというイメージで分けて考えると整理しやすいです。
- 早朝や深夜に到着した場合でもSES登録はできますか?
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仁川空港のSES登録カウンターは、時間帯によっては営業していないことがあります。筆者が早朝4時ごろに到着したときはカウンターが閉まっており、その回は通常の入国審査を受け、次の入国のタイミング(お昼の13:00ごろ)に改めて登録を済ませました。
- パスポートを更新した場合はどうすればいいですか?
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パスポート番号が変わるため、新しいパスポートで再度SES登録の手続きをする必要があります。次回の入国時に、SESカウンターへ立ち寄って手続きを進めましょう。
まとめ|韓国SES(Smart Entry Service)を活用して入国をスムーズに
この記事では、韓国の自動入国サービス「SES(Smart Entry Service)」について、サービスの概要・対象者・登録場所、そして筆者が仁川空港ターミナル2で登録した体験談をもとにご紹介しました。あわせて、SESと混同されやすい「ICN Smart Pass」との違いや、e-Arrival cardとの関係にも触れています。
韓国への渡航回数が多い方にとって、SESの登録は入国時の待ち時間を短くできる心強い制度です。ICN Smart Passやe-Arrival cardについての詳しい情報は、今後の記事でさらに詳しくご紹介していく予定ですので、あわせてチェックしてみてください。
この記事が、韓国旅行の入国準備の参考になればうれしいです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
