【ウィーン】交通機関ガイド|種類・料金・乗り方を解説

この記事について
  • ウィーンの主な交通機関の種類 (U-Bahn・S-Bahn・トラム・バス) の基本情報をまとめています
  • チケットの種類と料金・主な購入方法についてまとめています
  • 交通機関の利用方法の流れを解説しています
目次

ウィーンの交通機関の種類

ウィーンでは主に以下の公共交通機関が運行されています。
これらの交通手段を使うことで、市内のほぼすべての場所にアクセスすることができます。

  • U-Bahn (地下鉄)
  • S-Bahn (郊外電車)
  • トラム
  • バス

これらの交通機関は「ウィーン交通局 (Wiener Linien) 」によって管理されています。
そのため、基本的には共通のチケットで利用可能となっております。

U-Bahn (地下鉄)

ウィーンの地下鉄は以下の5つの路線が運行しております。
特にU1とU3は、ウィーンの中心地である「シュテファン大聖堂」を通っているため使用頻度が高いです。

【主な路線と観光地の例】

  • U1線:シュテファン大聖堂、ウィーン中央駅
  • U2線:プラーター公園、ウィーン市庁舎
  • U3線:シュテファン大聖堂、美術史博物館
  • U4線:シェーンブルン宮殿
  • U6線:ウィーン西駅

※U5線は現在工事中です

S-Bahn (近郊列車)

S-Bahnはウィーン市内と郊外を結ぶ列車のことです。
この記事で紹介している他の交通機関と異なり、「オーストリア国鉄 (ÖBB) 」が運行しています。

市内中心部だけなら地下鉄やトラムで十分ですが、以下のようなケースではS-Bahnの利用が便利です。

  • ウィーン国際空港(Flughafen Wien)から市内へ移動する場合
  • ウィーン郊外のホテルや観光地にアクセスする場合

【主な路線と利用目的】

  • S7線: ウィーン国際空港とウィーン・ミッテ駅を結ぶ主要路線

ウィーン市内エリアのみであれば、S-Bahnも他の交通機関と同じチケットを利用できます。
空港などの郊外エリアに行く際は追加で料金が発生しますのでご注意ください。

トラム

ウィーン市内に30路線ほどある路面電車のことです。
電車では少し行きづらい観光地にアクセスする際におすすめです。

電車に比べてややスピードは劣りますが、ウィーンの景色を見ながら移動することができます。

【主な路線と観光地の例】

  • 1番・2番トラム:ウィーン市庁舎、国会議事堂、オペラ座
  • Dライン:ウィーン中央駅、ベルヴェデーレ宮殿、オペラ座

バス

ウィーン市内には100以上のバスの路線があります。
電車やトラムが走っていないエリアに行きたい場合におすすめです。

しかし、使用頻度は他の交通機関に比べて少ないと思います。
実際に筆者は滞在中、一度も利用することはありませんでした。

チケットの種類と料金

ウィーンの公共交通機関はすべて共通のチケットで利用できます。
基本的に、チケット有効期間の長さによって料金が変わってきます。

※料金は2025年8月時点での「Wien Mobil Ticket shop」の情報をもとに記載をしております。

Single trip VIENNA

  • 料金: 2.40ユーロ

ウィーン市内のエリアで使用できる1回限りの乗車券です。
最大80分間有効なチケットで、時間内の乗り換えは自由ですが1方向のみの移動に限られます。
※出発した駅の方向に戻ってくることはできません

24/48/72 hours VIENNA

  • 料金 (24時間) : 8.00ユーロ
  • 料金 (48時間) : 14.10ユーロ
  • 料金 (72時間) : 17.10ユーロ

チケットを有効化してから、それぞれ24時間、48時間、72時間の間有効な乗り放題チケットです。
電車、トラム、バスなどウィーン市内エリア全ての公共交通に利用可能です。

「Single trip VIENNA」とは異なり、方向の制限はありません。

7/31 days digital VIENNA

  • 料金 (7日間) : 19.70ユーロ
  • 料金 (31日間) : 51.00ユーロ

指定した日付の00:00からそれぞれ7日間、31日間有効な乗り放題チケットです。
正確にはそれぞれ8日目、32日目の午前00:59までです。

【例: 2025年1月1日から開始の7日間チケットの場合】

  • 開始日時: 2025年1月1日 00:00
  • 終了日時: 2025年1月8日 00:59

ウィーンに4日間以上滞在する場合は7日間チケットを購入する方がお得です。
72時間 + 24時間チケットを組み合わせる場合の料金が25.10ユーロのため。

チケットの購入方法

チケットの購入方法は主に以下のような手段があります。

  • 駅にある自動券売機
  • ウィーン交通局公式アプリ「WienMobil」※推奨
  • キオスクやタバコ屋
  • バス・トラムの車内

この記事では2つ目に挙げた「WienMobil」というアプリからの購入を推奨しております。

WienMobilのメリット
  1. アプリ内で購入から乗車まで完結できる (紙のチケットを管理する必要がない)
  2. 打刻の必要がない (※打刻についての詳細は後述)

WienMobilアプリからのチケット購入手順については以下の記事にまとめてあります。
画像付きで手順を解説しておりますので、ぜひご覧ください。

ウィーンの交通機関の乗り方

1. チケットの購入

まずは交通機関に乗るためのチケットを購入する必要があります。
「チケットの購入方法」のところで紹介した、いずれかの方法で購入してください。

2. チケットの打刻 ※紙のチケットの場合

紙のチケットの場合、購入した後に打刻をする必要が出てきます。
アプリの場合は、購入後すぐもしくは指定した時間に自動的に有効化されるので、こちらの手順は不要です。

駅では、改札がない代わりに写真のような機械が設置されています。
そちらに紙のチケットを差し込んで打刻をする手順が必要となります。

もし打刻をせずに交通機関に乗ってしまった場合、無賃乗車扱いで罰金を取られてしまいますのでご注意ください。

3. バス・トラム・電車へ乗車

チケットを有効化されていれば、そのまま交通機関に乗ってしまって問題ありません。
バスやトラムの場合でも運転手にチケットを提示する必要はありません。

電車に関しては改札がないため直接ホームに向かい、電車に乗ることが可能です。

4. チケットの提示

ウィーンの交通機関では抜き打ちでチケットの確認を求められます。
検札官と呼ばれる方がチケットの提示を求めてくるので、求められたら有効化されたチケットを提示しましょう。

  • 紙のチケットの場合: 打刻をしたチケットを検札官に提示すればOK
  • アプリのチケットの場合: アプリ内でQRコードを表示させ検札官に提示すればOK

まとめ

この記事ではオーストリア・ウィーンの交通機関の種類やチケットの種類・料金について解説しました。

「打刻」など、日本人にとってはあまり馴染みのない手順があり不安になるかと思います。
その不安をなくすためにも、当記事ではアプリからのチケット購入を推奨しております。

ウィーンの交通機関は、慣れてしまえばむしろ日本よりも簡単です。
この記事をご覧になって、ウィーンの交通機関についての理解を深めていただければ幸いです。

少しでもこれからご旅行へ行かれる方の参考になれたら嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました!

目次