ビールとオクトーバーフェストで世界的に有名なミュンヘン。美しいマリエン広場や数々の美術館、歴史ある旧市街を効率よく観光するためには、公共交通機関の利用が欠かせません。
しかし、初めてミュンヘンを訪れる方にとっては、次のような不安や疑問を感じることも多いのではないでしょうか。
- 「どんな交通機関があるの?」
- 「ゾーン制って何?どのチケットを買えばいいの?」
- 「2026年の最新料金はいくら?」
- 「改札がないって聞いたけど、どうやって乗るの?」
この記事では、ミュンヘンの主な交通機関の種類(S-Bahn・U-Bahn・トラム・バス)、わかりにくいゾーン制の仕組み、チケットの種類と2026年1月改定後の最新料金、そして実際の乗り方まで、わかりやすく解説します。
これからミュンヘンを旅行予定の方は、ぜひ最後までご覧ください。
ミュンヘンの交通機関の種類
ミュンヘンでは主に以下の公共交通機関が運行されています。これらの交通手段を組み合わせることで、市内および周辺地域のほぼすべての場所へアクセスできます。
- S-Bahn(近郊列車):ミュンヘン空港や郊外へのアクセスに最適
- U-Bahn(地下鉄):市内の主要エリアを結ぶ高速移動手段
- Tram(路面電車):市内中心部を細かくカバーする便利な移動手段
- Bus(バス):地下鉄や路面電車が通らないエリアをカバー
これらの交通機関は「ミュンヘン交通連合(MVV:Münchner Verkehrs- und Tarifverbund)」によって統合管理されています。そのため、ミュンヘン市内および周辺地域では同じチケットでS-Bahn・U-Bahn・トラム・バスを乗り継いで利用できます。
S-Bahn(近郊列車)
S-Bahnはミュンヘン市内と郊外を結ぶ近郊列車で、特にミュンヘン空港へのアクセスに欠かせない交通手段です。複数の路線が市内中心部を通っており、中央駅(Hauptbahnhof)やマリエン広場(Marienplatz)で乗り換えが可能です。
主な路線と観光地の例:
- S1線・S8線:ミュンヘン空港(Flughafen München)⇔ 中央駅・マリエン広場方面
- S2線:ダッハウ強制収容所記念館(Dachau)方面
- S4線:ニンフェンブルク宮殿(Laim駅下車)方面
ミュンヘン空港から市内中心部までは、S1線またはS8線で約40〜45分です。空港はゾーン5に位置しているため、市内中心部(ゾーンM)までのチケットは「Zones M–5」を選択する必要があります。
U-Bahn(地下鉄)
U-Bahnはミュンヘン市内を網羅する地下鉄網で、全8路線が運行しています。各路線は番号とカラーで区別されており、観光地へのアクセスに最も利用頻度が高い交通機関です。
主な路線と観光地の例:
- U3線・U6線:マリエン広場(Marienplatz)、オデオン広場(Odeonsplatz)、大学(Universität)
- U4線・U5線:カールス広場(Karlsplatz/Stachus)、オデオン広場
- U2線:オリンピック公園(Olympiazentrum)、BMW博物館方面
Tram(路面電車)
トラムはミュンヘン市内中心部を細かくカバーしている路面電車で、地下鉄では行きづらい観光スポットへのアクセスに便利です。地下鉄に比べてスピードはやや劣りますが、ミュンヘンの街並みを眺めながら移動できるのが魅力です。
Bus(バス)
バスは地下鉄やトラムが届かない住宅地や郊外エリアへのアクセスに利用されます。観光客が利用する機会は比較的少ないですが、一部の観光地へはバスでのアクセスが便利な場合もあります。また、深夜には「Nachtbus(ナイトバス)」と呼ばれる深夜バスが運行されています。
ミュンヘンのゾーン制について
ミュンヘンの公共交通機関はゾーン制を採用しており、移動する範囲によってチケットの種類と料金が異なります。この仕組みを理解しておくことが、適切なチケット選びの第一歩です。
ゾーンの種類
ミュンヘン交通連合(MVV)のエリアは、以下のゾーンに分けられています。
- Zone M(Innenraum):ミュンヘン市内中心部
マリエン広場、中央駅、旧市街、ニンフェンブルク宮殿など主要観光地が含まれます。 - Zone 1〜12(Außenraum):ミュンヘン郊外エリア
ゾーンMの外側に広がる郊外地域で、数字が大きくなるほど中心部から遠くなります。
主要観光地のゾーン
旅行者がよく訪れる場所のゾーン分類は以下の通りです。
| 場所 | ゾーン |
|---|---|
| マリエン広場(Marienplatz) | Zone M |
| 中央駅(Hauptbahnhof) | Zone M |
| ニンフェンブルク宮殿 | Zone M |
| BMW博物館・オリンピック公園 | Zone M |
| ダッハウ強制収容所記念館 | Zone 2 |
| ミュンヘン空港 | Zone 5 |
市内観光のみ:「Zone M」のチケットで十分
空港⇔市内:「Zones M–5」のチケットが必要
ダッハウ観光:「Zones M–2」のチケットが必要
【2026年1月最新】チケットの種類と料金
ミュンヘンの公共交通機関では、時間制と回数制のチケットが用意されています。旅行者には時間制チケット(Single Ticket、Day Ticket)が便利で、利用頻度に応じて選ぶことができます。
2026年1月から料金改定が実施されており、以下は改定後の最新料金です。割引や無料となる条件は年齢によって異なるため、詳しくはMVV公式サイトをご確認ください。
6歳未満の子どもは無料で交通機関を利用できます(6歳以上の同伴者が必要)。6〜14歳は子ども料金、15歳以上は大人料金が適用されます。
Single Ticket(片道チケット)
Single Ticketは1回の移動に利用できるチケットで、有効時間内であれば乗り換えも可能です。ただし、同じ方向への移動のみ有効で往復はできません。
Zone M(市内中心部のみ)
| 年齢区分 | 料金 |
|---|---|
| 6歳未満 | 無料 |
| Child(6〜14歳) | 2.00 € |
| Adult(15歳以上) | 4.20 € |
Zones M–5(空港⇔市内)
| 年齢区分 | 料金 |
|---|---|
| 6歳未満 | 無料 |
| Child(6〜14歳) | 2.00 € |
| Adult(15歳以上) | 15.10 € |
Day Ticket(1日乗車券)
Day Ticketは指定した日付とその翌日午前6時まで有効な1日乗車券です。1日に複数回移動する予定がある場合は、Single Ticketを何度も購入するよりもお得になります。
Single Day Ticket(個人用)- Zone M
| 年齢区分 | 料金 |
|---|---|
| 6歳未満 | 無料 |
| Child(6〜14歳) | 3.80 € |
| Adult(15歳以上) | 10.10 € |
Single Day Ticket(個人用)- Zones M–5
| 年齢区分 | 料金 |
|---|---|
| 6歳未満 | 無料 |
| Child(6〜14歳) | 3.80 € |
| Adult(15歳以上) | 17.50 € |
Group Day Ticket(グループ用・最大5名)
| ゾーン | 料金 | 1人あたり(2名利用時) |
|---|---|---|
| Zone M | 19.70 € | 9.85 € |
| Zones M–5 | 32.60 € | 16.30 € |
2人以上で旅行する場合、Group Day Ticketがお得です。例えば、Zone Mで2人が利用する場合:
- Single Day Ticket × 2枚:10.10 € × 2 = 20.20 €
- Group Day Ticket:19.70 €(0.50 €の節約!)
チケットの購入方法
チケットの購入方法は主に以下の3つです。それぞれにメリット・デメリットがありますが、この記事では最も便利な「MVVアプリ」からの購入を推奨しております。
- 駅や停留所にある自動券売機:現金・カード対応だが操作がやや複雑
- モバイルアプリ「MVV-App」:最も便利で推奨される方法
- バス・トラムの車内:一部路線のみ対応(現金のみ)
- 購入から乗車まで完結:アプリ内で全て完結できる(紙のチケットを管理する必要がない)
- 打刻不要:アプリ購入のチケットは打刻が不要
- 英語対応:日本語はないが英語表示で使いやすい
- 複数枚購入可能:グループ旅行でもまとめて購入できる
- Apple Pay / Google Pay対応:安全で簡単に決済できる
MVVアプリからのチケット購入手順については、以下の記事で画像付きで詳しく解説しております。実際のアプリ画面を見ながら進めていけば、初めての方でも簡単に購入できますので、ぜひご覧ください。

ミュンヘンの交通機関の乗り方
ミュンヘンの公共交通機関は「信用乗車方式」を採用しており、日本のような自動改札機がありません。そのため、正しい乗り方を知らないと、悪気がなくても無賃乗車になってしまうリスクがあります。以下の基本的な流れを理解しておきましょう。
1. チケットの購入
まずは乗車前にチケットを購入します。上記の「チケットの購入方法」で紹介した、いずれかの方法で購入してください。旅行者には「MVVアプリ」からの購入を推奨しております。
2. チケットの有効化 ※重要
ミュンヘンの交通機関では、チケットを購入しただけでは有効な状態になっていません。利用を開始するタイミングで「有効化(バリデーション)」を行う必要があります。この手順を忘れて乗車すると、無賃乗車とみなされ、高額な罰金の対象となることがあります。
紙のチケットかアプリのチケットかによって、有効化の方法が異なります。
打刻(紙のチケットの場合)
紙のチケットの場合、購入後に打刻機に通して打刻(スタンプ)する必要があります。バスとトラムの場合は車内にも打刻機が設置されています。
S-BahnとU-Bahnの駅には改札がない代わりに、打刻機が設置されています。紙のチケットを差し込むことで、使用開始日時が印字され、その時点から有効時間のカウントが始まります。
アクティベート(アプリの場合)
MVVアプリで購入したチケットは打刻不要です。チケットタイプによってアクティベートされるタイミングが異なります。
- Single ticket:購入後すぐにアクティベートされます
- Day ticket:購入時に指定した日付に自動でアクティベートされます
アプリでの具体的な操作手順や画面イメージは、以下の記事で詳しく紹介しています。

3. S-Bahn・U-Bahn・トラム・バスへ乗車
チケットが有効化されていれば、そのまま交通機関に乗車して問題ありません。バスやトラムの場合も、乗車時に運転手へチケットを見せる必要はありません。
S-BahnとU-Bahnについては改札がないため、そのままホームへ向かい、電車に乗ることができます。ただし、有効化されたチケットを所持していることが前提となっています。
4. チケットの提示(検札)
ミュンヘンの交通機関では、抜き打ちでチケットの検札が行われます。検札官と呼ばれる係員が車内に乗り込んできてチケットの提示を求めてくるので、その際に有効化されたチケットを提示します。
- 紙のチケットの場合:打刻済みのチケットをそのまま見せればOK
- アプリのチケットの場合:MVVアプリでチケットを開き、表示されるQRコードを見せればOK
チケットを持っていても有効化されていない場合、または有効期限が切れている場合は、無賃乗車とみなされ罰金の対象となります。罰金は60ユーロ以上になる可能性があるため、乗車前に有効化状態を確認しましょう。アプリの場合は、スマートフォンのバッテリー切れにも注意が必要です。
まとめ
この記事では、ドイツ・ミュンヘンの交通機関の種類や、わかりにくいゾーン制の仕組み、2026年1月時点の最新料金を反映したチケットの概要、そして基本的な乗り方の流れについて解説しました。
ミュンヘンの公共交通では「ゾーン制」や「打刻」「有効化」など、日本ではあまり馴染みのない仕組みもありますが、一度流れを理解してしまえばシンプルです。「MVVアプリ」からのチケット購入を活用すれば、言語や券売機の操作に悩まされる場面も減らせると思います。
S-Bahn・U-Bahn・トラム・バスを上手に使い分けることで、効率的にミュンヘン観光を楽しむことができます。特にGroup Day Ticketは2人以上の旅行で大きな節約効果があるため、ぜひ活用してください。
この記事が、これからミュンヘンを訪れる方の不安を軽くし、現地での移動に役立つ情報になっていれば嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
