ヨーロッパ各国を手頃な価格で移動できる「FlixBus (フリックスバス)」は、旅行者にとって非常に人気のある長距離バスサービスです。
しかし、初めて利用する方の中には「どこでチケットを予約すればいいの?」「当日はどこから乗るの?」「荷物の預け方は?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、筆者の体験をもとに、以下のポイントを詳しく解説します。
- FlixBusの基本情報
- FlixBusを利用するメリット・デメリット・注意点
- アプリからの予約方法
- 乗車の流れ
ヨーロッパ旅行での移動手段としてFlixBusを検討している方は、ぜひこの記事を参考にして、快適でスムーズなバス旅を楽しんでください。
FlixBus (フリックスバス) とは?
FlixBus (フリックスバス) は、ドイツ発の格安長距離バスサービスで、ヨーロッパを中心に40ヶ国以上で展開されています。
主要都市はもちろん、鉄道では行きづらい地方の町や空港間の移動にも対応しており、ヨーロッパ旅行での移動手段として非常に便利です。
車内には無料Wi-Fi、電源コンセント、トイレが完備され、座席もリクライニング可能で快適。
料金は鉄道やLCCよりも安く、旅行者、留学生、バックパッカーなどに広く利用されています。
予約は公式サイトやアプリから簡単に行うことができ、Eチケットでそのまま乗車できるため、初めての方でもスムーズに利用できます。
FlixBusを利用するメリット
とにかく料金が安い
FlixBus最大の魅力は、何と言っても圧倒的な安さです。
同じ都市間を移動する場合でも、鉄道やLCC (格安航空) に比べて、半額以下〜数分の一の価格で移動できることも珍しくありません。
たとえば、筆者が実際に利用した「ミュンヘン〜プラハ」の移動で比べると、鉄道 (Alex) は片道約50ユーロですが、FlixBusなら20ユーロ前後で購入できることもあります。
特に、早めに予約すればするほど割引率が高くなるため、旅程が決まっている人には大きな節約ポイントになります。
アクセスしづらい町にも行ける
FlixBusは、単に有名な観光都市をつなぐだけでなく、鉄道や飛行機ではアクセスしづらい地方都市や中規模の町にも広く対応しています。
以下のように「あと一歩届かない場所」への移動手段として重宝します。
- 鉄道が通っていない空港と市街地を直結する路線
- 郊外の観光地や地方都市へのアクセス
そのため、旅行の自由度が格段に上がり、「鉄道だけでは行けなかった場所」にも気軽に足を運べるのが大きなメリットです。
たとえば、ドイツ南部にある人気観光スポット「ノイシュバンシュタイン城」へ訪れる際も利用することができます。
※「Munich central bus station」〜「Schwangau Neuschwanstein」の路線でアクセス可能
設備が快適で安心
FlixBusは車内設備が非常に充実しています。
主な設備は以下の通りです。
- 無料Wi-Fi:一部区間を除き、スマホやPCの利用が可能
- 電源コンセント / USBポート:長時間移動でも充電切れの心配なし
- 車内トイレ完備:特に夜行便や長距離便では安心感があります
- リクライニング可能なシート:窮屈さを感じにくい設計
また、バス車両は比較的新しく、清潔感のある内装が保たれているケースが多いため、女性一人旅や初めての海外旅行者にもおすすめです。
アプリで予約・乗車が完結
FlixBusの専用アプリは、直感的で使いやすい画面が特徴。
日本語の言語設定はありませんが、英語が苦手な方でもスムーズに予約を行うことができます。
主な機能は以下の通りです。
- ルート検索・料金比較
- チケット予約・決済
- QRコードで乗車OK (印刷不要)
- 運行状況のリアルタイム確認
旅先での予定変更にも対応しやすく、予約の変更やキャンセルもアプリ内で完結できるのが便利です。
FlixBusの注意点・デメリット
FlixBusはコスト面や利便性で優れた移動手段ですが、実際に利用するうえで注意しておきたいポイントもいくつかあります。
事前にデメリットを知っておくことで、より快適に利用できます。
直前の予約だと料金が上がる
FlixBusは直前の予約になると料金が高くなる傾向があります。
場合によっては倍近くの料金になることもありますので、旅行の日程が決まったら早めに予約をすることをおすすめします。
パスポートをチェックされることがある (特に国境を越える場合)
FlixBusを利用して国境を跨ぐ場合、乗車するタイミングでパスポートを確認されることがあります。
実際、筆者も「ミュンヘン〜プラハ」路線に乗った際、乗車前にパスポートチェックがありました。
FlixBusを利用する際は、パスポートをいつでも取り出せるようにしておくと安心です。
遅延や運行キャンセルが発生することもある
FlixBusは天候や交通事情、乗務員の交代などの影響で、発着時間が大幅に遅れることがあります。
特に国境を越える長距離路線では、遅延が1時間以上になるケースもあります。
また、まれに直前での便のキャンセルもあるため、乗車前にアプリやメールで最新情報を確認することが重要です。
乗り場が分かりづらい場合がある
一部の都市では、FlixBusの停留所が鉄道駅や空港の敷地外にある場合もあります。
看板や案内表示が少ないこともあり、現地で迷う人が多いポイントです。
事前にGoogleマップやFlixBusアプリで、正確な場所をチェックしておくと安心です。
車内の清潔さ・快適さにバラつきがある
バスの車両は比較的新しいものが多いですが、運行会社によっては車内がやや汚れている場合もあります。
また、トイレがあるものの、長時間の利用には適さないことも多いため、トイレ休憩が取れるタイミングで済ませておくと良いでしょう。
一部の車内設備が使えない場合も
FlixBusはWi-Fi・コンセント・トイレなど、車内で快適に過ごせる設備が整っていますが、場合によっては一部利用できないこともあります。
筆者が「ミュンヘン〜プラハ」の移動で利用したバスは、トイレが故障していて利用することができませんでした。
しかし、途中でトイレ休憩を挟んでくれたため、大きなデメリットには感じませんでした。
FlixBusのアプリからチケットを予約する方法
事前準備
FlixBusアプリ
Android・iOSともに以下からインストールすることができます。
特に会員登録は不要ですのでインストールしておくだけで問題ありません。
クレジットカード
支払いに利用できるクレジットカードを用意しておきましょう。
Google PayやApple Payを使うことができるので、すでにスマートフォンに登録されている方は必要ありません。
- VISA
- MasterCard
- Amex
- Maestro ※デビットカード
上記の4種類のカードを利用することができます(JCBは利用不可)
予約手順





















アプリのTicketsタブを開くと予約したチケットが表示されます。
バス乗り場の場所など、詳細を確認したい場合は”TRIP DETAILS”をタップすると確認できます。

乗車の流れ
バス乗り場へ到着
出発の15分前までにはバス乗り場に到着するようにしましょう。
バス乗り場の場所はアプリから確認をすることができます。
大きなバスターミナルでは掲示板にターミナルの番号が記載されています。

チケットの提示
バスに乗り込む前に係の方にチケットを提示する必要があります。
アプリでQRコードを表示させるか、スマートフォンのウォレットに追加して提示することもできます。
チケットの確認が終わったら荷物の預け入れに進みます。
スーツケースなど大きい荷物を持っていない場合はそのまま中に入ることができます。
荷物の預け入れ
大きい荷物を持っている場合はこのタイミングで預け入れます。
路線によってはもう1人係の方がいることがありますので、その場合は荷物を渡すとバスの中に荷物を積んでくれます。
乗車
前方もしくは真ん中あたりのドアから中に入りましょう。
座席指定をしている場合は、自分が指定した座席を探して座ります。
降車・荷物の受け取り
目的地に到着したらバスを降りましょう。
降りた後は預け入れ荷物を受け取りに行きます。
係の方がバスの荷台に入って荷物を取ってくれますので、自分の荷物を指差しなどの方法で伝えましょう。
まとめ
この記事では、FlixBus (フリックスバス) の基本情報・予約方法・乗車の流れを中心にご紹介しました。
FlixBusは陸路で繋がっているヨーロッパ旅行において、コストパフォーマンスに優れた選択肢です。
ヨーロッパ旅行での長距離移動の際には、ぜひ利用を検討してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました!

