シンガポール旅行を計画中の方にとって、渡航準備の中でも特に重要なのが「SG Arrival Card (エスジー・アライバルカード) 」のオンライン申請です。
現在、シンガポールでは紙の出入国カードが廃止されており、日本国籍を含む旅行者はウェブサイトやアプリを通じた事前の電子申請が求められます。
しかし、手続きを進めようとしている方の中には
- 「そもそもSG Arrival Cardって何?」
- 「いつ、どのサイトから申請すればいいの?」
- 「英語での登録が不安……」
といった疑問や不安を感じる方も多いのではないでしょうか?
この記事では、SG Arrival Cardの概要から、迷わずに完了できる具体的な入力方法までを、実際の画面などの画像付きで丁寧に解説します。
シンガポールへの入国をスムーズに行えるよう、出発前に手順をチェックしておきましょう。
SG Arrival Cardとは?
SG Arrival Cardの概要
SG Arrival Cardとは、シンガポール入国前に申請が必要な「電子入国カード」のことです。
従来は紙の用紙に記入していましたが、現在はこのオンライン申請に一本化されており、原則としてすべての外国人旅行者に提出が求められています。
申請時には、パスポート情報・旅行の目的・滞在先ホテル・健康状態などの入力が必要となり、これらのデータが入国審査システムに事前登録される仕組みです。
従来の出入国カードとの違い
以前は機内や空港で紙のカードを手書きしていましたが、現在はすべてウェブサイトやアプリからの事前登録に変更されました。これにより、入国審査場での待ち時間が短縮され、用紙の紛失リスクも解消されています。
一方で、手書きのときと同様に、入力内容に誤りがあると入国審査で時間がかかってしまう可能性があります。パスポート番号や到着日などは正確に入力しましょう。
SG Arrival Cardが必要な対象者
SG Arrival Cardは、「シンガポールに入国する全ての外国人旅行者」が対象です。
観光、ビジネス、親族訪問など、日本からシンガポールを訪れるほとんどの方が申請を行う必要があります。
ただし、例外として以下に該当する場合は申請不要です。
- 入国審査を受けずにシンガポールを経由する「乗り継ぎ(トランジット)」のみの乗客
- マレーシアから陸路でチェックポイント(WoodlandsまたはTuas)を通って入国するシンガポール居住者
※最新の条件については、「ICA公式サイト(英語)」にてご確認ください。
SG Arrival Cardの申請時期はいつから?
SG Arrival Cardの登録ができるのは、シンガポール到着日を含めて3日前からです。
(例)1月3日に到着予定の場合 → 1月1日から申請可能
これより早いタイミングではシステム上で日付の選択ができないため、出発日が近づいてから手続きを行いましょう。
渡航当日の空港や、到着後の申請も可能ですが、現地の通信環境トラブルなどを避けるため、日本出発前に済ませておくことをおすすめします。
申請場所は?公式サイトとアプリのどちらでもOK
申請方法は以下の2通りがあり、どちらを利用しても問題ありません。
- Webサイト:ICA公式ウェブサイト
- スマホアプリ:MyICA Mobile (iOS・Android)
パソコンから落ち着いて入力したい方はWebサイト、スマホで手軽に済ませたい方はアプリなど、使いやすい方を選んでください。
申請料金は無料!代行サイトに注意
SG Arrival Cardの申請は完全に無料です。
Web検索をすると、公式とよく似たデザインで申請を代行し、高額な手数料を請求するサイトが広告として表示されることがあります。これらは公式サイトではありません。
不要な支払いを避けるためにも、申請の際はURLを確認し、本記事で紹介している公式サイト(ica.gov.sg)から手続きを行っていただくのが最善です。
筆者は代理サイトの存在に気が付かず、支払いの一歩手前で引き返したことがあります。
その際は70シンガポールドル(日本円で8,500円ほど)の金額でした。
【画像付き】SG Arrival Cardの入力方法をステップごとに解説
このセクションでは、主にPC画面(公式サイト)の画像を使って、SG Arrival Cardの具体的な申請手順を解説します。
初めての方でも迷わず手続きできるよう、入力内容や注意点もあわせてご紹介します。
事前準備|申請前に揃えておくべき情報
SG Arrival Cardの申請は、途中で手が止まらないよう、事前に以下の情報や書類を準備しておくとスムーズです。
- パスポート:氏名、パスポート番号、有効期限などの個人情報入力に必要です。
- フライト情報:搭乗する航空会社名(フライトコード)と便名(フライトナンバー)が必要です。
- シンガポールでの滞在先:宿泊するホテル名や住所を控えておきましょう。
- メールアドレス:申請完了後に届く通知を受け取るために、スマートフォンで確認できるアドレスをご用意ください。
申請手順
一番左にある「Submit SGAC」をクリックします。

一番右にある「Foreign Visitor / In-Principle Approval Holder」をクリックします。

クリックすると以下のような画面が出てきます。

この先のステップは大きく分けて以下の4つに分かれます。
- Traveller Information:氏名・パスポートなどの旅行者情報
- Trip Information:滞在先ホテル・飛行機の便名などの旅行情報
- Review:入力した情報の最終確認
- Confirmation:申請完了
選択肢の中からシンガポールへの到着日を選びましょう。
※日付の表記が、日・月・年という順番になっている点にご注意ください。

個人情報を入力していきます。
各項目の簡単な説明は、以下に記載していますのでご参照ください。
- Full Name (In Passport):パスポートの表記通りにフルネームを入力
- Passport Number:パスポート番号 (英字2桁+数字7桁) を入力
- Date of Passport Expiry:パスポートの有効期限を入力 (カレンダーから選択可能)
- Sex as indicated in passport:パスポートに記載の性別を選択
- Date of Birth:生年月日を入力 (カレンダーから選択可能)
- Nationality/Citizenship:プルダウンから「JAPANESE」を選択
- Country/Place of Birth:プルダウンから「JAPAN」を選択
- Place of Residence:お住まいの都道府県を英字で入力 → 該当するものを選択 (JAPAN, TOKYO, TOKYOなど)
- Email Address:メールアドレスを入力
- Country/Region Code:「81」を入力
- Mobile Number:電話番号を入力 (先頭の0は省略してOK)


以下の質問に対して「YES」か「NO」を選択してください。
Have you ever used a passport under different name to enter Singapore?
シンガポールに入国する際に別の名前のパスポートを使用したことがありますか?
「YES」の例としては、結婚して苗字が変わった場合などが挙げられます。
旧姓でシンガポールに滞在した経験があり、新姓でシンガポールへ入国しようとしている場合は「YES」になります。

健康状態の申告について、以下に挙げられた症状があるかどうか「YES」か「NO」を選択しましょう。
Providing False Declaration Is An Offence Under Singapore Law
Do you currently have fever, cough, shortness of breath, headache, vomiting or rash?
虚偽の申告をした場合シンガポールの法律に抵触する場合があります。
あなたは現在、熱・咳・息切れ・頭痛・嘔吐・発疹などの症状がありますか?

上記を選択すると追加の質問が表示されます。
こちらも内容をご確認の上「YES」か「NO」を選択してください。
日本からシンガポールに旅行する場合は、当てはまらないと思います。
Have you visited any of the listed countries^ in Africa or Latin America in the past 6 days prior to your arrival in Singapore? ^Refer to Communicable Diseases Agency’s website (https://www.cda.gov.sg/public/diseases/yellow-fever) for countries with risk of yellow fever transmission.
シンガポール到着前の6日間に、リストアップされているアフリカまたはラテンアメリカの国を訪問しましたか? 黄熱病の感染リスクのある国については、感染症庁のウェブサイト(https://www.cda.gov.sg/public/diseases/yellow-fever)をご覧ください。

必要な項目を入力し終わったら「NEXT」をクリックしましょう。

これで「Traveller Information」が完了しました。

続いて旅行に関する情報を入力していきます。
- Last City / Port of Embarkation Before Singapore:どの都市からシンガポールに到着予定かを入力 (JAPAN, TOKYO, TOKYOなど)
- Purpose of Travel:旅行の場合は「Holiday/Sightseeing/Leisure」をプルダウンから選択
- Mode of Travel:シンガポールへの移動手段を選択 (飛行機の場合は「AIR」でOK)
- Mode of Transport:一般的な航空会社利用の場合は「COMMERCIAL FLIGHT」を選択
- Flight Code:搭乗予定の便のフライトコード (航空会社) をプルダウンから選択
- Flight Number:搭乗予定の便のフライトナンバーを入力
- Type of Accommodation in Singapore:滞在先の宿泊施設タイプを選択 (ホテルの場合は「HOTEL」)
- Name of Hotel (ホテルの場合):ホテル名を入力 → 出てきた候補から選択
- Date of Departure from Singapore:シンガポールの出国予定日を入力 (カレンダーから選択可能)
- Next City / Port of Disembarkation After Singapore:次の目的地を入力 (日本に帰国する場合は「Same as Last City」にチェック)

各項目の入力が終わったら「NEXT」をクリックしましょう。

これで「Trip Information」まで入力が完了しました。

これまでに入力した旅行者情報や滞在情報などに間違えがないかを確認しましょう。


内容に問題がなければ、規約に同意した後に「NEXT」をクリックしましょう。

表示されているテキストを入力して「提出」をクリックしましょう。

提出後、入力したメールアドレス宛にメールが届きますので内容をご確認ください。
以上で申請は完了となります。お疲れ様でした!
SG Arrival Cardに関するよくある質問(FAQ)
SG Arrival Cardの申請に関して、よく寄せられる疑問とその回答をまとめました。手続きの最終確認にご活用ください。
- SG Arrival Cardはいつから申請(登録)できますか?
-
SG Arrival Cardの申請(登録)は、シンガポール到着日を含めて3日前から可能です。
それより早いタイミングでは申請を受け付けてもらえないため、出発日が近づいてから手続きを進めてください。たとえば、1月3日にシンガポールに到着する場合、1月1日から申請ができます。
- SG Arrival Cardの申請は有料ですか?
-
いいえ、SG Arrival Cardの申請は無料です。
公式サイト(ica.gov.sg)から申請(入力)を行う限り、費用はかかりません。高額な手数料を請求する非公式サイトや代行業者にはご注意ください。
- 申請を忘れた場合、どうなりますか?
-
SG Arrival Cardの提出は、シンガポール入国審査(イミグレーション)を受けるすべての外国人旅行者に義務付けられています。
未申請のまま入国審査のカウンターへ行くと、その場で申請を求められることになります。審査官の指示に従って、スマートフォンなどで急いで申請を行うことになり、入国に時間がかかってしまう可能性があります。搭乗前に日本で申請を完了させておくのが賢明です。
- ホテルが決まっていない場合、SG Arrival Cardの入力はどうすればいいですか?
-
SG Arrival Cardの入力項目には、シンガポール国内の滞在先情報が含まれます。
宿泊先が未定のまま申請することは推奨されません。旅行の計画を確定させ、滞在先のホテル名や住所を把握してから、SG Arrival Cardの申請(登録)を行うようにしてください。
- 申請後、何か証明書を印刷する必要がありますか?
-
SG Arrival Cardは電子的なシステムに登録されるため、基本的に印刷する必要はありません。
申請完了後に届くメールには、申請内容の控えと登録番号が記載されています。念のため、そのメールをスマートフォンで表示できる状態にしておくか、スクリーンショットを保存しておくと安心です。
まとめ
この記事では、シンガポール旅行前に必要な「SG Arrival Card」のオンライン申請について、以下のポイントを解説しました。
- SG Arrival Cardの概要(対象者・申請時期・料金など)
- 公式サイトからの具体的な入力方法(画像付き)
SG Arrival Cardの入力方法はすべて英字での対応となりますが、本記事の手順に沿って進めれば、難しいことはありません。事前に準備を済ませて、シンガポールへのスムーズな入国を実現しましょう。この記事が皆様の旅行前の不安を少しでも解消できれば幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!
