オーストリアの首都ウィーンは、美しい街並みと音楽・芸術の都として、ヨーロッパ旅行の人気都市のひとつです。そんなウィーン旅行でまず最初に知っておきたいのが、空の玄関口「ウィーン・シュヴェヒャート国際空港 (VIE) 」から市内中心部への移動方法です。
空港から市内へは「ÖBB (オーストリア連邦鉄道) 」の電車、または「CAT (シティ・エアポート・トレイン) 」を利用するのが一般的です。
ただし、初めて訪れる方にとっては、海外の鉄道・バス事情は少し不安に感じるかもしれません。
また、2026年9月7日から2027年10月31日にかけて、ウィーン市内の鉄道路線で近代化工事が行われています。この記事では、工事期間中の最新情報を踏まえて、ウィーン空港から市内中心地までの行き方をわかりやすく解説していきます。
- 目的地別のおすすめアクセス手段(結論)
- ÖBB電車・CATバスの料金と所要時間
- ÖBB電車のチケット購入方法と空港駅からの乗車手順
この記事を参考にしていただき、スムーズなウィーン旅行のスタートを切っていただければ幸いです。
結論|行き先別のおすすめアクセス手段
まず結論からお伝えすると、ウィーン空港から市内へのアクセス方法は、目的の駅によって選び方が変わります。
- ウィーン中央駅に行きたい方:ÖBB電車 (RJ・RJX・REX7・ICなど) が便利
- ウィーン・ミッテ駅 (旧市街・都心エリア) に行きたい方:CATバスが便利
一方で、ウィーン中央駅へ向かうレイルジェット (RJ・RJX) やインターシティ (IC) といった列車は、この工事による影響を受けず、空港からウィーン中央駅まで直通で運行しています。そのため、ウィーン中央駅に宿泊予定の方や、中央駅から他都市への長距離列車に乗り継ぐ方は、ÖBB電車でスムーズに移動できます。
反対に、旧市街や中心部のホテルに宿泊予定で、ウィーン・ミッテ駅を利用したい方は、現在は列車ではなくCATの代替バスを利用する形になりますので、この点は覚えておくと安心です。
ウィーン・シュヴェヒャート国際空港 (VIE) とは?
ウィーン・シュヴェヒャート国際空港 (Vienna International Airport) は、オーストリアの首都ウィーンに位置する、国内最大かつ最も利用者数の多い国際空港です。市内中心部から約18km、電車で約15〜20分という好立地にあり、観光やビジネスで訪れる多くの旅行者の玄関口となっています。
空港のターミナル構成
- ターミナル1:主にLCC (格安航空会社) や一部のヨーロッパ系航空会社が使用。シンプルな造りですが、出発・到着に必要な施設は一通りそろっています。
- ターミナル3:ウィーン空港の中心的なターミナルで、オーストリア航空 (スターアライアンス加盟) をはじめ、長距離国際線も多く発着しています。チェックインカウンター、イミグレーション、ショッピングエリア、ラウンジなどが充実しており、快適な空港体験が可能です。
空港には鉄道駅とバス乗り場が直結しており、次のセクションで、それぞれの手段の特徴を詳しく比較していきます。
空港から市内中心部への移動手段を徹底比較
ウィーン・シュヴェヒャート国際空港から市内中心部へのアクセス手段は、大きく分けて「CAT」「近郊列車 (REX7・Sバーン) 」「長距離列車 (レイルジェット・インターシティ) 」の3つがあります。まずは全体像をつかむために、それぞれの特徴を表で比較してみましょう。
| 手段 | 到着駅 | 所要時間 | 料金目安 (片道) | 運行間隔 |
|---|---|---|---|---|
| ÖBB電車 (RJX・IC・REX7) | ウィーン中央駅 | 約14〜20分 | 5.30ユーロ〜 | 日中は複数本運行 |
| CAT (現在はバス運行) | ウィーン・ミッテ駅 | 約21分 | 14.90ユーロ (オンライン購入で11.92ユーロ〜) | 日中は12分間隔 |
1. CAT (シティ・エアポート・トレイン) |現在はバスで運行中
CATは本来「シティ・エアポート・トレイン」という名前の通り専用列車として運行されているサービスです。ただし2026年9月7日から2027年10月31日までの約14か月間は、Sバーン幹線の近代化工事にともない、快適なプレミアムバスでの運行に切り替わっています。この期間中も、空港とウィーン・ミッテ駅の間をこれまでと変わらず便利かつスピーディーに移動できるよう配慮された運行体制となっており、ノンストップで結ぶ点も変わりません。
- 所要時間:ノンストップで約21分
- 運行間隔:7時〜19時は12分間隔 (1時間あたり最大5本) 、それ以外の時間帯は15分間隔
- 運行時間:ウィーン・ミッテ発は朝5時30分頃から、空港発の最終便は23時37分頃
- 乗り場:空港側はターミナル3の到着ロビー前、市内側はウィーン・ミッテ駅ショッピングセンター前 (Marxergasse 1b)
料金は片道14.90ユーロ、往復24.90ユーロです。公式サイトからオンラインで購入すると、片道・往復どちらのチケットも約20%引きになるキャンペーンが実施されており、片道は11.92ユーロ、往復は19.92ユーロで購入できます。CATを利用予定の方は、事前のオンライン購入がお得です。
車内は無料Wi-FiやUSBポートを完備しており、遅延が起きた場合の払い戻し保証 (CAT Travel Guarantee) もあるなど、快適に移動できる工夫がされています。なお、工事期間中はウィーン・ミッテ駅でのシティチェックイン (事前の手荷物預け入れ) サービスが休止していますので、この点は注意しておきましょう。
おすすめの方:ウィーン・ミッテ駅周辺 (旧市街・都心エリア) のホテルに宿泊する方
2. 近郊列車 (REX7) とSバーン (S7)
REX7は、空港からウィーン中央駅まで直通で約20分で結ぶ近郊急行列車です。中央駅周辺に宿泊する方や、中央駅から他都市への長距離列車に乗り継ぐ方には使いやすい選択肢です。
Sバーン (S7) は、通常時であればウィーン空港からウィーン・ミッテ駅まで直通で約23分でアクセスできる近郊電車です。ウィーン中央駅へ向かう場合は、途中の「Wien Rennweg Bahnhst」で乗り換えることで、合計約33分でアクセスできます。
ただし、2026年9月7日から2027年10月31日までの工事期間中は、S7は空港から途中のザンクトマルクス駅までの短縮運転となっています。ザンクトマルクス駅からは、トラム18番・71番やバス74Aなどに乗り換えて都心方面へ向かうことになるため、乗り換えなしで都心へ行きたい方には少し手間に感じるかもしれません。都心 (ウィーン・ミッテ駅周辺) を目指す場合は、先に紹介したCATバスを利用する方がスムーズです。
料金は片道5.30ユーロから (ÖBB公式サイトの検索結果より、2026年9月時点) 。他のÖBB電車と共通の運賃体系となっています。
3. 長距離列車 (レイルジェット・インターシティ)
空港とウィーン中央駅の間には、レイルジェット (RJ・RJX) やインターシティ (IC) といった長距離列車も乗り入れています。これらの長距離列車は今回の近代化工事の影響を受けておらず、これまでと変わらず空港からウィーン中央駅まで直通で運行しています。ノンストップで約14〜18分とかなり早く、1時間に複数本運行されているため、他都市からの乗り継ぎにも便利です。運賃はREX7と同じ体系で、片道5.30ユーロから利用できます。
ここからは、筆者が実際にウィーン旅行で利用した「ÖBB電車」でのアクセス方法を、チケットの購入方法から空港駅での乗車手順まで詳しく解説していきます。
ウィーン空港からウィーン中央駅へはÖBB電車が便利!利用するメリットとは?
ウィーン・シュヴェヒャート国際空港からウィーン中央駅へのアクセス手段はいくつかありますが、その中でもコストを抑えつつ、快適に移動できるのがÖBB (オーストリア連邦鉄道) の電車です。以下では、ÖBB電車を利用する具体的なメリットをご紹介します。
1. 料金がリーズナブル
ÖBBの電車は、CAT (シティ・エアポート・トレイン) やタクシーよりも運賃が安く、気軽に利用できるのが魅力です。ウィーン中央駅までの片道料金は5.30ユーロから (2026年9月現在、ÖBB公式サイトの検索結果より) と、CATに比べてお得な運賃で移動できます。
2. 所要時間が短く本数も多い
ウィーン空港駅からÖBBの電車を使えば、市内中心部のウィーン中央駅まで約14〜20分でアクセス可能です。
レイルジェットやREX7などを合わせると1時間に複数本運行されており、待ち時間が少なくスムーズな移動が可能です。
3. 駅が空港直結で移動がスムーズ
空港ターミナルとÖBBのプラットフォームは屋内通路でつながっているため、到着後そのままスーツケースを引いて移動ができます。案内表示も多く、迷うことなく乗り場にたどり着ける点も安心です。
4. チケット購入も簡単
ÖBBのチケットは空港駅に設置された券売機やオンライン、モバイルアプリなどで購入が可能。英語対応の券売機もあり、初めての方でもスムーズに購入できます。
ÖBBの電車にはいくつか種類がある|RJX・REX7・IC・Sバーンの違いを解説
ウィーン空港から市内へ向かうÖBBの電車には、「RJX (レイルジェット・エクスプレス) 」「RJ (レイルジェット) 」「IC (インターシティ) 」「REX7 (近郊急行) 」、そして近郊電車の「S7 (Sバーン) 」があります。工事期間中、RJX・RJ・IC・REX7はいずれもウィーン中央駅へ直通でアクセスできます。一方、S7は途中の「ザンクトマルクス駅」止まりとなっています。
以下の画像は2026年9月時点のÖBBの公式サイトで、ウィーン空港〜ウィーン中央駅を検索した際にヒットする列車です。「RJ (レイルジェット) 」と記載されている列車が、ウィーン中央駅まで最も速く直行しているものです。

おすすめの方:ウィーン中央駅周辺のホテルに宿泊する方、長距離列車に乗り継ぐ方
通常時のS7は、空港からウィーン・ミッテ駅まで直通で約23分、ウィーン中央駅へは途中の「Wien Rennweg Bahnhst」で乗り換えることで約33分でアクセスできます。
ただし、2026年9月7日から2027年10月31日までの工事期間中は、S7は空港から短縮ルートでザンクトマルクス駅までの運行となっています。ザンクトマルクス駅からはバスやトラムへの乗り換えが必要になるため、この期間中のS7利用はあまりおすすめできません。ウィーン・ミッテ駅方面へ向かいたい方は、この記事で紹介しているCATバスを利用する方がスムーズです。
ÖBB公式アプリでのチケット購入方法
ÖBBの電車チケットは、空港駅の券売機でも購入できますが、スマートフォンに「ÖBB公式アプリ」を入れておけば事前に予約でき、アプリ上にQRコードを表示できるため非常に便利です。ここでは、アプリを使った購入手順を詳しく解説します。
事前準備
「ÖBB Tickets」アプリのダウンロード
お手持ちのスマートフォンに「ÖBB Tickets」をダウンロードしましょう。
会員登録
アプリをダウンロードしたら、ÖBBへの会員登録も済ませましょう。
- 購入の際にメールアドレスや名前を毎回入力せずに済む
- アプリ上でチケットの管理が可能
上記のようなメリットがあるため、事前の会員登録をおすすめします。
【画像付き】会員登録手順はこちら


以下の項目は全て入力必須項目となります。
- Email address:メールアドレスを入力
- Password:8文字以上のパスワードを入力 (大文字・小文字・数字・記号のうち、3種類以上を組み合わせて入力)
- Registered as:プルダウンから「Private customer」を選択
- Salutation:プルダウンから性別を選択
- First name:名前を英語で入力
- Last name:苗字を英語で入力
- Date of birth:誕生日を選択


チェックボックスが2つありますが、こちらはデフォルトのままで問題ありません。
そのまま「continue」をタップしましょう。


先ほど入力したメールアドレス宛にメールが届いています。
そちらに記載されているリンクをタップして、アカウントの有効化をしましょう。
※メールが見当たらない場合は迷惑メールフォルダなどもチェックしましょう。

先ほど登録したメールアドレスとパスワードをそれぞれ入力します。


ログインが成功すると画像のようなポップアップが表示されます。
ÖBBに関連する情報を受け取りたいか、という質問ですので「No, thanks」で問題ありません。
※もちろん受け取りたい方は「Yes, I agree」を選んでいただいても大丈夫です。

会員登録が完了すると、一番右の「My account」に情報が反映されます。
情報を確認・変更したい場合は「Personal details」から行うことが可能です。

クレジットカード
チケット料金のお支払いのためにクレジットカードを1枚用意しておきましょう。
ÖBBアプリではVisa・Mastercard・Amexなど主要な国際ブランドが利用可能です。
購入方法

ウィーン空港からウィーン中央駅の場合は以下を入力してください。
- 出発駅 (From):Flughafen Wien
- 到着駅 (To):Wien Hbf (U)

ちなみに、一番上のプルダウンは「One-way tickets and day tickets」のままで大丈夫です。



検索した条件に基づいて列車一覧が表示されます。
乗車したい電車の赤いボタンをタップして先に進みます。2026年9月現在、ウィーン中央駅までの運賃は「€5.30から」の表示となっています。
今回は以下の時間の電車を選択しました。
- ウィーン空港駅:08:02発
- ウィーン中央駅:08:17着

乗車時間が15分〜20分程度なので、座席クラスは2nd Classで十分です。
デフォルトで2nd Classが選択されているので、何もせず先へ進みます。

2nd Classを選択すると、複数の種類のチケットが選択できます。代表的なものは以下の2種類です。
- ONE WAY TICKET:一度のみ利用できるチケット (片道5.30ユーロから)
- DAY TICKET:1日何度でも利用できるチケット
1日に何度も空港から市内への電車を利用することはないと思います。
そのため、チケットの種類は「ONE WAY TICKET」で問題ありません。
また、座席クラスの選択時と同じ理由で座席指定も必要ないと思います。
「Seat reservation」のチェックは付けずにそのままで大丈夫です。
- キャンセルは前日まで無料です (※オーストリアの現地時間) 。
- 選択した列車から2時間以内に出発する列車に乗車可能。
- チケットの有効期間内であれば好きな列車に乗車可能 (RJX・REX7・ICなど)


「ÖBB Plus」という追加のオファーの画面が出てきますが、特に必要なければ「Continue」をタップしましょう。


多くの方はクレジットカードでのお支払いになると思います。
- VISA
- MasterCard
- American Express
- Diners Club
上記のブランドのクレジットカードが利用可能です。

クレジットカードの情報をアプリに保存したい場合は「Save credit card to Favourites」にチェックをつけましょう。次回以降のお支払いの際、クレジットカードの情報を入力する手間が省けます。

画面下にある利用規約にチェックをつけましょう。
上の方にある「Newsletter・・・」は必要なければチェックしなくても大丈夫です。

赤いボタンをタップして、お支払い情報の入力画面に進みます。

以下のクレジットカードの情報を入力します。
- Card number:カード番号
- Expiry date:有効期限
- CVC:セキュリティコード



以下のような画面が出たら購入完了です!
※こちらの写真だけ別の路線を予約した時の画面となっています。

次のセクションでは、ウィーン空港から空港駅までの行き方を画像付きでご紹介しています。
ウィーン空港から空港駅への行き方
このセクションでは、ウィーン国際空港 (VIE) に到着してから、鉄道駅 (Flughafen Wien Bahnhof) に行くまでのルートを写真付きでご案内します。
こちらの画像はウィーン国際空港のターミナル3のマップです。
地図の左右の端に電車のマークがあり、それぞれが空港駅に繋がっています。

STEP1:案内板の電車マークに従って歩く
画像のような電車のマークがあるので、そちらに従って歩いていけば駅のホームに辿り着けます。





STEP2:エスカレーターを下りる
しばらく歩くとホームに下りるエスカレーターが見えてきます。


STEP3:電車を待つ
駅のホームにたどり着いたら、あとは電車を待つのみです。

ホームの真ん中あたりに、電光掲示板がありますので、そちらで電車の時刻表を確認できます。

電車はそのまま乗車してOK!改札はありません
ウィーン空港駅には改札口がありません。事前にオンラインや券売機でチケットを購入していれば、そのままホームに入り、電車に乗車してOKです。
なお、車内で車掌さんによる検札がある場合もありますので、チケットはすぐに表示できるように用意しておきましょう。
筆者は行きも帰りも検札に遭遇することはありませんでしたが、検札は不定期で行われています。無賃乗車は罰金対象になるため、チケットの購入は忘れないようにしましょう。
【関連記事】ウィーン市内の交通機関の乗り方・チケット購入方法
ウィーン市内の交通機関 (電車・トラム・バス) についての概要や乗り方をまとめた記事もあります。

また、以下の記事ではチケットの購入・管理ができるアプリ「WienMobil」からのチケット購入方法をまとめています。

まとめ
この記事では、「ウィーン・シュヴェヒャート国際空港」から市内中心部へのアクセス方法として、ÖBB (オーストリア連邦鉄道) の電車とCATバスをご紹介しました。
2027年10月31日までは工事の影響でSバーンの運行に一部変更がありますが、ウィーン中央駅へ向かう方はÖBB電車を直通でスムーズに利用できます。ウィーン・ミッテ駅方面へ行きたい方は、CATバスを選んでおくと安心です。
ウィーンは空港から市内までの距離が近いため、到着した日にウィーン観光を楽しむことが可能です。
こちらの記事を参考にしていただき、スムーズな移動とウィーンでの素敵な思い出を作っていただけたら幸いです。
最後までお読みいただきありがとうございました!

